適応症状
肩こり
症例1:朝起きて、既に肩がこっている
患者
40代 女性
来院
2018年 4月
症状
営業の仕事で車移動が多く、肩から首にかけて鉄板が入ったような重だるさを運転中に特に感じ眠たくてしょうがない。
最近は肩がしんどくて、朝から身体がだるい状態が続いている。
寝ても疲れがとれないため、仕事が休みの日はほとんど1日中ベッドでだらだらと過ごしてしまう。
身体の疲れは姿勢の悪さが影響しているかも、と思い姿勢も診てもらいたいとの事。
足はふくらはぎのむくみが気になる。
インターネットの検索で当院へ来院。
治療内容と経過
①仰向きで寝ると喉にひっかかる感じがして長く仰向きでいられない。
話を聞くと、無呼吸症候群と診断を受けた事があり、よく鼻がつまりやすいとの事。まずは、仰向きで鼻呼吸がスムーズにできるように額のつぼにお灸をすえた。
その後、首と関係の深い足首の動きの固さに注目し、股関節を緩める手技を行なう。
足首を仰向けの状態で振るとスムーズに動くようになった頃から、肩の固さがとれ仰向けの状態でもスッと眠りにつく事ができるようになった。
②胸の前の筋肉(大胸筋)が硬く肩が前に丸まった状態のため、肩とベッドの間に10センチ程の隙間ができてしまう。
背中の丸まりは横隔膜の緊張が高くし、呼吸が浅くなってしまう。特に左の緊張が強いため、ストレスにも効くツボに鍼を打つとお腹が緩んだのが確認できた。
肩の丸まりは長年の積み重ねのため、すぐに戻ってしまうが呼吸が楽にできると体感できた。
使用した主なツボ
後谿 合谷
まとめ
肩がこって寝れないのではなく、呼吸が浅い姿勢で睡眠をとっていたため、良質な睡眠がとれなかったと考えられる。
呼吸が浅い場合、肩や首を使って努力呼吸を行うため、寝ている最中も緊張状態が続き肩がこってしまうというデフレスパイラルに陥っていた。
まずは、横隔膜がうまく働くように呼吸に意識をむける事が大切だ。
また、運転中が多いとの事より、同じ姿勢をとり続けることから、股関節が固まり首(足首、手首、首)の連携が崩れてしまったのも原因ではないかと推測できる。